2025年9月27〜28日、霞ヶ浦トーナメントプレイスを会場に、MLF Japan Kasumi BMC Series STAGE 5 KEITECH CUPを開催した。
STAGE 5が表すように、レギュラーシーズン最終戦。
年間ランキング上位10名の選手には、11月8〜9日に開催するMLF Japan Classic 2025への出場権が与えられる。
エントリーした46名の選手は、年間を見据えた展開を組むのか、それとも一発を狙うのか。
幅広い意味で「注目」の一戦となった。
遅いフライトが功を奏した!?
一気に秋めいた気候のせいか、本湖でのバスの反応はイマイチという前評判どおり、スタート後、多くの選手が流入河川を目指した。
最終戦を制した倉持広昭選手もその一人。
プラクティで好感触を得ていたのは清明川と西浦西岸のピンスポット、そして小野川上流域だったという。
Day 1はセカンドフライトの#37と後方だったため、大山スロープからほど近い小野川を選択。
河口部のシャローフラットをコ・アングラーの鳥羽選手と協力し、バズベイトでテンポよく流していった。
しかし思惑に反して反応はなく、上流域の橋脚周辺まで移動。
プラクティスではほとんど触らなかったという小野川だが、そんなわずかな時間でバイトが集中したエリアがあったという。
いきなりの1,795g
待望のファーストバイトはフロッグ。
しかしテールをかすめるようなバイトは、人的プレッシャーの高さを物語っていると判断し、固執することなく本命エリアへ向かった。
竹が複雑に入り組むカバーの最奥を狙い始めた数投目。
ずっしりとした手応えの末に上がってきたのは1,795gの一匹。

着水後、竹の間をすり抜けた直後のバイトだった。
スマートスケールに申請し、承認を待つ間の数投で続けて2本目となる1,495gをキャッチ。

その後、ノンキーパーが出たり、バイトがあるもノラなかったりという時間もあったが、お昼前に795gでリミットメイク。

初日をトップで折り返した。
ポールトゥウィン。
Day 2のフライトは初日の順位に基づくため、ファーストフライトの#1だったため、迷わず愛艇スキーターFX20のバウを小野川に向けた倉持選手。
初日の後半をエリアの温存に当てたというが、こうなるともう遠慮はいらない。
まずはコ・アングラーの鳥羽選手が720gをキャッチ。

しかしあとが続かず、それでも集中力を切らすことなく打ち続けていくと回収中に435gを追加。
リミットまであとひとつ。
そう念じた矢先、鳥羽選手が550gをキャッチしてリミットメイクを達成。

さらに、初日と同様の風が吹き始めたタイミングで、倉持選手に入れ替えとなる715gが手中に収まった瞬間、勝利が確定。

この風はまさに、倉持選手の追い風となった。
なみいる強豪を抑えて表彰台の頂点に登り詰めた倉持選手。

その目にはうっすらと光るものがあった。
江尻悠真選手が雪辱を果たす

ブラックバスが日本にやってきて100年というメモリアルイヤーに開幕したMLF Japan。
記念すべき初代王者は、5戦中3戦トップ5入りを果たすという抜群の安定感を見せた江尻悠真選手が獲得。

MLF Japanの前身となるBMCトーナメント2024では、河野正彦選手にわずか10g差で敗北を喫したが、見事、その雪辱を果たした。
これにより、江尻選手は2026年11月にテネシー州ピクウィックレイクで開催される、MLF TOYOTAシリーズチャンピオンシップの出場権を獲得。

その熱い眼差しはすでに、ピクウィックレイクに注がれている…